日蓮聖人のみ教えは、 一大秘法、三大秘法にまとめられ説明することができます。
一大秘、法、略して一秘ともいう。教主釈尊が末代の衆生救済のために留め置かれた「妙法蓮華経」のことをいいます。日蓮聖人は末代の人類は思想、信仰、心の病にかかっているのであり、そのような重病を療治するために良薬が与えられているとされました。
良薬とは一代仏教の集約された要法である法華経の魂です。その要法によってのみ釈尊の救済にあずかることができます。日蓮聖人はその要法こそが一大秘法の「妙法蓮華経」であることを示され、更にこの自分を救い世界救済する一大秘法の実践方法を「三大秘法」として示されました。
一大秘法たる妙法蓮華経の五字の要法とは何なのでしょう。それは釈尊のお悟りになられたものです。
釈尊は本当の自分である久遠本仏の生命とそのみ教えを悟りました。言い換えれば人類と宇宙の根元意識とその教え、法則です。
つまり妙法蓮華経とは、大宇宙の星たちとアメーバから人類に至るまでのすべての生命体の総体です。
ですから、妙法蓮華経とは、宇宙の実相であり、久遠の本仏であり、九識真如の都であり、宇宙の創造エネルギーであり、その法則であり、構造であり、その本質である慈悲と愛でもあります。
宗祖日蓮大聖人は、この妙法五字を成仏得脱の種子として人類救済を始められました、これを一大秘密の法と言います。
一大秘法は成仏得脱の種子でありますが、その実践方法を宗祖日蓮大聖人は、三大秘法としてお示しになりました。すなわち、一大秘法の五字は、身口意の三業に受持し、祈りと悟りと、行いに実践されます。
本門の題目
南無妙法蓮華経と祈ること即ち御本仏の意識にアクセスし本当の自分に帰ること。
私たちが妙法蓮華経の一大秘法を心より、南無妙法蓮華経と信唱受持した時に、私たちは自分の心の中で永遠の生命であり、無限の空間への偏在である本仏大宇宙と出会うことができます。
本門の本尊(悟りの内容)
日蓮宗の信仰の対象であり、救いを表現する本尊(ほんぞん)は、久遠実成本師釈迦牟尼仏(くおんじつじょうほんししゃかむにぶつ)です。それはインドのお釈迦様のお悟りになったご自身の本体です。このご本尊を文字で日蓮大聖人が表されたのが大曼荼羅本尊(だいまんだらほんぞん)です。永遠の生命の大宇宙に広がる総和のお姿です。南無妙法蓮華経と祈ると心に大曼荼羅の世界を悟り本仏と一体の境地になることができます 。
本門の戒壇
一大秘法の妙法蓮華経を金剛宝器戒として受戒し、本仏と一体の立場にたち、その本仏の願い、み業である生命の真理、仏種たる一大秘法の伝導、人類の啓蒙救済を誓う場所のことです。日蓮大聖人は、霊山浄土の調和の姿を以て大曼荼羅ご本尊をお書きになり、その立体曼荼羅である本門の戒壇を建立され地上界をを曼荼羅化即ち大調和されようと志されましたが、本門戒壇は未だ建立されていません。
以上三大秘法の実践により日蓮大聖人は、法華経の人類救済、浄佛国土顕現を実現されようとされた。日蓮宗は、理想実現の宗教です。
法華経
法華経は、全人類の救済と平和な地上浄土の実現を説かれた唯一の教えです。( 一乗)法華経は80歳で亡くなったお釈迦さまの本体が永遠に存在しつづける唯一、最高の本仏であると説いています。(一仏)法華経は、全ての人類は仏の子であるが故に平等であり成仏できると説いています。
法華経は、人を助けることにより、自分も成長できると菩薩道を説いています。
以上法華経は、全ての教えと仏を統一し、統一した地上の浄土を実現しようとする菩薩の道を説く経典です。
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