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●幸福とは何か<8> |
平成二十四年五月 |
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幸福とは何か、ここまで思索してきて何かを得ること、与えること、達成すること、等、積極的な条件によって満足することを主に考えてきたが、実は幸福にはそれを阻害するマイナスの要因、条件も多くそれらをクリヤーし乗り越えることが大切である。
人間にはどんな人にも、心にトラウマだとか、必要以上の後悔、自責の念、人を責める心など心の調和を乱し幸福感を消失させる心の病巣のようなものが存在し、自分を死に至らしめることも多い。これをクリアーすると大いに幸福感は増大する。
この病巣は、エックハルト・トールのいうペインボディのようなもので絶えず心に痛みを感じさせる。その実態は絶えず繰り返される思考、想念とそれに付随する感情と心の痛みである。つまりカルマである。このカルマ体を消滅するには、執着をなくすことである。執着は自分に対するものと外界の存在に対するものがあるが、根本執着は自己保存、自我我欲、足ることを知らぬ欲望の根底にある自己の存在し続けようという執着で、これは無自覚な強い欲求なので無明と釈尊は教示されている。
ここで、幸福になるには無明を断じることが大切である。
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